特別講演

「SDGs時代のフードサプライチェーン -質的調整による食品ロス対策-」

オーガナイザ

鳥井 昭宏 氏 (愛知工業大学)

招待講演者

小林 富雄 氏 (愛知工業大学、一般社団法人サスティナブルフードチェーン協議会代表理事)

食品ロス対策は環境問題の1つですが、農業や消費者行動を含むフードサプライチェーン全体の在り方を考えさせられる契機にもなっています。これまでの量的な充足のために発生した食品ロスは、質的な豊かさへ転換することが解決策として考えられています。但し、豊かさの感じ方は極めて主観的であるため、個人や地域というミクロの特徴に対応するフードシステムを作ることが必要となります。
本講演では、食品ロス問題を単なる環境問題で終わらせないための対策について講演をして頂きます。

企画セッション

OS1「ウィズコロナ・ポストコロナ時代を支えるIoT技術」

オーガナイザ

梶 克彦 氏 (情報処理学会)

招待講演者

大村 廉 氏 (豊橋技術科学大学) 「豊橋市におけるスマートシティ化の取り組みとその裏話」

公募あり。
厚生労働省のCOCOAや東京大学のMOCHAといった、コロナ禍を乗り越えるための接触確認・混雑確認を行える仕組みが、複数実現されてきています。
本企画セッションでは、ウィズコロナ・ポストコロナ時代において人々の活動を支えるIoTシステム・サービスや、それを実現するための行動センシング・環境センシング技術、IoTデバイスなど、幅広い研究・開発や様々な分野における事例に関する発表を募集します。
本セッションは豊橋技術科学大学の大村廉先生にご講演いただきます。

OS2「多様なライフスタイルを実現する移動・情報技術の共進化」

オーガナイザ

電子情報通信学会側担当: 山里 敬也 氏、米澤 拓郎 氏 (名古屋大学)
情報処理学会側担当: 内藤 克浩 氏 (愛知工業大学)

現代に起こりつつある情報や移動に関する技術革新は、時間・空間の移動コストを最小化し、産業革命以来の大きな変化を生み出しつつある。一方で、社会課題の複雑化と価値基準の多様化により、技術先導型の「豊かなライフスタイル実現」は困難になりつつある。今後のライフスタイル革命を牽引するためには、異分野の専門家でチームを組み、互いの専門を理解・尊重しつつ、ライフスタイルの多様な「価値を創造」し、その「技術・方法論」の構築により社会への橋渡しが可能な、超学際的な研究開発が必要である。
本セッションでは電子情報通信学会と情報処理学会の横断企画セッションとして、移動・情報技術に関する産官学の多様な視点での最新の取り組みを紹介し、超学際的な取り組みを推進するための視座を得ることを目的とする。なお、本セッションは名古屋大学が進める卓越大学院TMIプログラムとも連携し、その取組の紹介もさせていただく予定である。

OS3「波動工学の理論と応用」

オーガナイザ

竹内 啓悟 氏 (豊橋技術科学大学)

講演者

大平 孝 氏 (豊橋技術科学大学) 「平面幾何で語る波動工学」
塚本 悟司 氏 (豊橋技術科学大学) 「内閣府SIPドローン給電技術開発」
阿部 晋士 氏 (豊橋技術科学大学) 「あいち知の拠点ベンチャー設立」

放送・通信に加えてワイヤレス電力伝送の需要が浮上し、波動工学の活躍シーンが益々広がりつつある。本セッションでは波動工学の基本理論をわかりやすい平面図形で説明する。その応用として内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で実施しているドローン給電の技術開発ならびに愛知県重点プロジェクトから派生したベンチャー企業の設立物語を紹介する。

OS4「医用画像工学の現状と未来」

オーガナイザ

電子情報通信学会側担当: 森 健策 氏 (名古屋大学)
映像メディア学会側担当: 香川 景一郎 氏 (静岡大学)

近年、医用画像工学に関連するソフトウェア・ハードウェアの発展は目覚ましい。深層学習に基づく医療画像診断、臓器モデルを立体的に造形する3次元プリンタ、AR/VRを用いた外科手術支援、単一光子レベルの感度をもつ高感度イメージセンサや光飛行時間から3次元形状を計測するイメージセンサなど新しい技術が次々と実用化されている。
本企画セッションでは、医用画像工学を取り巻く最新技術動向を俯瞰するとともにその将来像を予測する。

OS5「共創でつくるAI、IoTシステム基盤技術と社会応用」

オーガナイザ

大塚孝信 氏 (名古屋工業大学、共創IoT基盤システム研究所)

招待講演者

大山慎太郎 氏 (名古屋大学附属病院メディカルITセンター)

情報技術の発展に伴い、さまざまな分野での問題解決にAI、IoT技術が活用されつつあります。
本企画セッションでは、社会におけるさまざまな問題を異分野の研究者、産業界が共に考えることで種々の問題を解決するための社会基盤としてのAI、IoT技術を実現するための幅広い研究開発や社会実装事例について発表を行います。

OS6「音メディア情報処理と共創型機能拡張への展開」

オーガナイザ

大道 竜之介 氏 (ヤマハ)

講演者

戸田 智基 氏 (名古屋大学)
小野 順貴 氏 (東京都立大学)
亀岡 弘和 氏 (NTT・CS研)

我々の生活に欠かせない音メディアコミュニケーションには、その物理的な性質ゆえに様々な障害が存在しますが、深層学習に代表される機械学習の発展に伴い、それらを解決する技術の実現が期待されています。
本セッションでは、物理的な制約を超えた機能の獲得を目指す取り組みとして、JST CREST共生インタラクション領域の研究課題である共創型音メディア機能拡張プロジェクトについて紹介します。プロジェクト全体の目的、課題、目標に加えて、発声機能拡張、聴覚機能拡張、および、機械学習基盤に関する具体的な研究内容についても紹介して頂きます。

OS7「持続可能な社会創成のためのパワーエレクトロニクス技術」

オーガナイザ

今岡 淳 氏 (名古屋大学)
山本 真義 氏 (名古屋大学)

講演者

永井 友崇 氏 (名古屋大学)
落合 裕生 氏 (名古屋大学)
熊 軼 氏 (名古屋大学)
石本 誠人 氏 (名古屋大学)
塩山 知 氏 (名古屋大学)
朴 青云 氏 (名古屋大学、ヤンマー)
向山 大索 氏 (名古屋大学、ルビコン株式会社)
新井 大輔 氏 (名古屋大学)

我が国においては2050年までにカーボンニュートラル (CO2排出実質ゼロ) 社会を実現するとの目標が掲げられており、パワーエレクトロニクスは電動化された移動体(自動車や航空機)に応用されCO2削減やエネルギーの有効利用のため益々高性能化が求められている。一方で、今後の未来社会へ向けては経済性や化合物半導体応用によるワイヤレス給電など利便性を追求した技術も重要になっていくものと考えられる。
そこで、本セッションでは名古屋大学パワーエレクトロニクス研究室で現在取り組んでいる研究活動の一例を紹介し、さまざまな視点から今後求められるパワーエレクトロニクス技術について議論する。

OS8「地域マイクログリッドの最適計画」

オーガナイザ

浅野 浩志 氏 (岐阜大学)
高野 浩貴 氏 (岐阜大学)

電気事業法の改正により配電事業ライセンス制の導入が検討され、自然災害等に対するレジリエンス強化の視点から、新たなマイクログリッドの形、即ち、ネットワーク型マイクログリッド (地域マイクログリッド) が国内外で注目されている。現在、我が国においては国の補助事業によるマイクログリッドのマスタープラン作成やシステム構築事業が、国外においてもローカルエネルギーコミュニティなどの形で研究・システム開発が進んでいる。
本セッションでは地域マイクログリッドの最適設計・運用計画など各種最適化手法の開発・応用などに関する最先端の研究開発動向を講演する。

OS9「電力系統と再生可能エネルギーの調和的融合」

オーガナイザ

杉本 重幸 氏 (名古屋大学)

講演者

杉本 重幸 氏 (名古屋大学)
栗本 宗明 氏 (名古屋大学)
今中 政輝 氏 (名古屋大学)

持続的発展・脱炭素社会を実現する次世代エネルギーシステムへの注目が高まっています。1996年度に創設された名古屋大学のエネルギーシステム (中部電力) 寄附研究部門は2018年度から第7期が始まり、「商用電力系統と再生可能エネルギーの調和的融合」、「電力機器・システムの高性能化・高効率化」、「再生可能エネルギーと需要家側資源の高度利用」を柱として研究を進めています。
本セッションでは本部門の研究内容の一端とともに、社会への情報発信・人材育成の取り組みをご紹介します。

OS10「電気自動車の充電行動の実態と電力需給調整力としての期待」

オーガナイザ

加藤 丈佳 氏 (名古屋大学未来材料・システム研究所)

電気自動車 (EV) は、利用する際にCO2を排出しないため、再エネ発電などのカーボンフリーな電力を利用することで、運輸部門におけるCO2排出削減に大きな期待が寄せられている。しかも、再エネ発電からの電力供給が大きな時間帯にEVを充電することができれば、天気によって出力が大きく変動する再エネ発電に対する調整力としても利用できる。一方で、移動というEV利用の本来の目的を考慮すると、調整力としての利用に対し制約が生じる。
そこで本セッションでは、交通工学分野の専門家を迎えてEV充電行動に関する実態調査とモデル化についてご紹介いただくとともに、現状のEV充電に関する分析例をご紹介いただく。また、電力需給運用の観点から調整力としてのEV利用の可能性に関する検討例をご紹介いただき、EV利用者および系統運用者の双方の視点から将来のEV充電需要への期待と課題について議論する。

OS11「地上波放送の高度化技術の最新動向と東海地域の取り組み」

地上デジタル放送は、まもなく放送開始から20年を迎えようとしています。その間、さまざまな分野で技術革新があり、ハイビジョンよりさらに高精細な4K・8Kの映像サービスが世の中に普及し始め、臨場感あふれる体験を享受できるようになっています。超高精細度地上放送のサービス実現に向けて、高圧縮・伝送効率向上技術や伝送容量拡大技術の開発を行い、一層の電波の有効利用を進める必要があります。現在、東京地区、名古屋地区において、大規模実証実験やエリア放送実験試験局におけるフィールド実験が行われています。
この企画セッションでは、地上波放送の高度化への取り組みと各方式の特徴を踏まえ、この地域で進められている実証実験やコンテンツ制作の取り組みについて紹介し、最新動向の共有とともに、さらなる理解促進につなげていきます。

プログラム・タイムテーブル